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2017/04/10 20:31

百貨店の催事に職人が集まっている。

日本の手しごとが素晴らしいのは解る。
もちろん技術力があり、それを支える人や場所があり、商いとしての形がある。
地場産業や伝統やいろいろ。


「このカーブがすばらしいですね」とは、けっきょくその対象物のことではなくて
意訳するとそれはつまり ”あなたってすごく素敵ですね” だ

つまるところ、イイモノだと感じれる対象に付随するすべてへの共感と称賛だと思う。


物質的なものが飽和した先の拠り所として民藝があるなら、
我々個人単位でうごく「作家」と呼ばれるものは、現代を生きる次世代の民藝運動の一端を担うみたいなもんじゃないかと考える。
名も無き陶工に光を当てる作業として、じぶんが使い手として生活することもそう。

視覚で愛で手で触れるものにそこまで固執する気概とはなんだろうか。
今よりもずっと良い暮らしを求める気持ちだろうか。

手しごとの住居や生活用品に囲まれようと思えばお金が要る。
ニトリやIKEAや無印良品でそろえる生活様式とは少し違う。

我々はその両方を同時に見たほうが良い気がしている。
どちらかを見ないというのはよけいにねじれている。

五穀米のおいしい無農薬野菜ランチと、マクドナルドのてりやきバーガーセット。
同じテーブルに乗せることができる。

素朴で丁寧なうつくしいしつらえが特定の富裕層だけのものであるならそれほど切ないことはない。



うちの品を使っている人をみると続けようと思える。
アジカンのごっちじゃないが半径5mくらいしか本当はリアルじゃない。
リアリティをもって接することができる限り、続けていくことを辞めないと思う。

政治権力者はボタンで大量殺戮できるが(本当のところは知らないれど)、丸腰の兵士は敵に対面した場合、撲殺しなくてはいけない。
手を動かす人間は最終的に悪人になれないと思う。
ボタンは押せてもひとを殴りつけ死にいたらせることは簡単にはできない。

職人や作家にも同様のことが言える。
手足をうごかす人間に一番負荷がかかる。その対価を一番味わえるのもならではだ。

学生の頃パーソナルからソーシャルへという標語があった。
いまは完全にソーシャルの時代になったと思う。

つぎはなんだろうなぁと考える。
原始的なものへの憧れがどんどん増す時代の気分を感知している。